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コーポレート・ガバナンス

基本的な考え方

ミツカングループは、2014年の米国でのパスタソース事業の買収で、純売上における海外売上比率が50%を超え、従来、日本に大きく依存していた事業構造も、日本+アジア、北米、欧州の3つのエリアに分散が図られてきています。
ミツカングループは、急速にグローバル化が進む中で、距離や時間を克服しながら、「ミツカンらしい経営による持続的な成長」を実現するために、「ミツカンのコーポレートガバナンス」の構築、進化、浸透に取り組んでいます。

ミツカンのコーポレートガバナンスを
実現するためのアクションを一言で言うと、
『自分の仕事を周りに伝える。』
そして、『会社をよくする仲間の輪を広げる。』
それを、『自分の成長につなげる。』

ミツカンらしい経営による永続的な成長ミツカンらしい経営による永続的な成長

Mizkan Action(アクション)

ミツカンアクションワード

コーポレートガバナンスの真髄は、当社に関わる様々なステークホルダーの方々に説明を果たすことだと考えています。
グループの経営層から、一般社員まで、それぞれの社員が、自分の仕事を、上司に、周囲に、外部の方々に説明できることが必要です。

「自分の仕事を周りに伝える。そして、会社をよくする仲間の輪を広げる。それを、自分の成長につなげる。」

この言葉のもと、

「自分の仕事を周りに伝え、語り合う」。全社員が、それぞれの役割のなかで、日々のやっていることが、コーポレートガバナンスの実践につながっていると実感できることを目指しています。

2つの原点・心得・共通規範・SENOBIの考え方

創業以来受け継いできたことを蓄積し、その教えは、「2つの原点」と「心得」に集約されています。また、縮こまることなくのびのびと挑戦し、着実に結果を出す一連の考え方と行動を総称して「SENOBI」と呼んでいます。

2つの原点を個人の行動に落とす仕組み

三位一体の取り組み

ミツカングループのコーポレート・ガバナンスは、グループの目的である「ミツカンらしい経営による持続的な成長」に向け、3つの仕組みで、「ミツカンらしさ」を達成しようとするものです。
3つの仕組みのなかでも、「2つの原点を個人の行動に落とす仕組み」が、他の2つの仕組みに影響を与える最も重要な仕組みと捉えています。

「2つの原点を個人の行動に落とす仕組み」のなかで、最も重要な施策・ツールが、「グループポリシーを判断軸とした三位一体の取り組み」です。
これは、「三現」(現地・現物・現実)で業務実態を把握し、そのプロセスをフローで見える化した上で、ポリシーを判断軸に、ルール・役割・業務プロセスを三位一体で改善していく取り組みです。

業務プロセスも、役割も、ルールも、仕事そのものを表すものであり、究極的には同じものです。
それぞれの切り口で、業務を見える化し、背伸びをすれば手が届くレベルの改善を、継続的に行っていきます。
特に、「情報を誰と共有するか」「誰が判断し、そして誰が意思決定するか」を明らかにして、整理することが、業務改善につながっていく、と考えています。

業務プロセス 業務プロセスの見える化を行う 役割 役職、職種別に役割を定義 ルール 業務別に業務手順や基本的なルールを定義

業務プロセス

業務プロセスをフローで見える化しています。
見える化する業務は、会社にある全ての業務にはしていません。以下3つの観点から、「この業務を改善したい」と思う人が声をあげ、業務実態を見える化し、クロスファンクションで議論して、改善していく、というやり方を取っています。

また、ベストプラクティスを目指すのではなく、まずは、実態を見える化することが大事で、その上で、背伸びすれば手が届くレベルでの改善ポイントを追加する、というやり方をしています。

ルール・プロシージャ

グループポリシーを策定した業務を、もう一段詳細な業務に分解して、社員が守るべきこと、手順として、48の”グループプロシージャ”を制定しています。
これは、グループで統一して守ることとして制定しています。
更に、事業エリア毎に、もう一段詳細な業務に分解して、社員が守ること、手順として、各エリア毎に、100を超える”エリアルール”を制定しています。
これは、エリアの事業内容、法令や慣習に則ったものとして、エリア毎で守ることとして制定しています。
業務フローで整理された「誰が、何を、意思決定・判断するか」を明確にするのが、ルールの一番の目的です。

役割

各エリアで、管理職以上の役職者毎に、個人の役割を定義しています。
役割は、プロシージャ・ルールで定められた各人の役割(何に責任を持つか)を整理しながら、上位者がまとめ、本人と合意する形で明確にしています。
2019年度からは、この役割の実践度合いを、評価にも連動させる「ミツカンらしい役割の評価」の仕組みを導入する予定です。

健全な経営のための意思決定・説明・監査の仕組み

監査体制

ミツカングループの監査は、次の4つの領域となっています。

図:監査体制

リスクマネジメント体制

ミツカングループのリスク管理体制の基礎として、リスクコンプライアンスポリシー、プロシージャに基づき、リスクマネジメント規程を定め、ミツカングループの存続基盤を揺るがしかねないリスクに対しては、総力を結集して被害を最小限に食い止めることができる体制、仕組みの構築と、未然防止策の拡充を図っています。
その1つとして、Mizkan Holdings取締役及びミツカングループ各エリア事業のCFOを委員とするリスク・コンプライアンス委員会を設置し、各エリアのリスク認識に対する提言を行うことで、リスクの最小化を図っています。
また、不正行為の未然防止、早期発見及び是正を図り、コンプライアンス経営の強化に資することを目的として、各国に、内部通報窓口を設置しています。

図:リスクマネジメント体制

資料リンク

三位一体の取り組み事例(欧州事業エリア)

写真:三位一体の取り組み事例(欧州事業エリア)

欧州では、他のエリアに先行して、三位一体の取り組みを開始しています。
きっかけは、2016年の設備投資事案が、うまく進まない、ということでした。この失敗、反省を、欧州事業を大き<変革するチャンスとみて、プロジェクトピュアというプロジェクトを立ち上げ、重要なプロセスの改善、5S の徹底、それらを含め業務プロセスの見える化を推進する取組みを進め、1年かけて、2 つの工場と、エリア事業本社の見える化を進めました。部署を超えてクロスファンクションで議論し、約150のプロセスを見える化し、現在は、そのなかで抽出された課題、例えば、商品開発プロセスの最適化などの改善活動に取り組んでいます。
また、プロジェクトピュアの取り組みは、見える化から出てきた問題への対処として、ルールを大きく再設計したり、組織体制を変革することにも繋がり、結果として、欧州事業の意思決定の仕組みを変更し、欧州事業の経営層の役割を再整理することにまで、発展しました。

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